Chromatin-mediated feed-forward auxin biosynthesis in floral meristem determinancy

https://www.nature.com/articles/s41467-018-07763-0

Abstract和訳

花メリステムの維持から雌蕊の形成という発生の転換は、種子植物において生殖の成功に非常に重要である。シロイヌナズナでは、AGAMOUSが花メリステムの活性を止め、雌蕊への転換を引き起こす。CRABS CLAWはAGの直接のターゲットであるが、これら二つの転写因子の共通のターゲット遺伝子は知られていなかった。我々は、オーキシン生合成遺伝子であるYUCCA4がこの共通のターゲット遺伝子であることを突き止めた。YUC4が異所的に発現すると、crc変異に依る無限成長と細胞壁の異常という2つの表現形の一部が回復した。AGとCRCによるフィードフォーワードなYUC4の活性化によって、クロマチン状態が正確に変化し、花メリステムの維持から雌蕊形成の転換がおこる。さらに我々は、オーキシン関連遺伝子でかつCRCのターゲット遺伝子であるYUC4とTORNADO2が協調して花メリステムの活性を止めるということも示した。この発見によって、適切な雌蕊の形成における、CRCを介したオーキシンホメオタシスの制御の新しい知見が得られた。